悪夢ケア(IRT)

── 怖い夢を“敵”にしないための、小さな書き換えの儀式

悪夢は、ときに心を守ろうとして、強いかたちで現れる夢です。 見るたびに疲れてしまう夢、似た場面が何度もくり返される夢は、 「そのままにしない」ための優しい工夫が必要になります。

ここでは、イメージ・リハーサル・セラピー(IRT)の考え方をベースに、 ご自分で試せる範囲のセルフワークを、静かな手順でまとめました。

※ 強いトラウマ体験やフラッシュバックが出る場合は、無理に一人で取り組まず、 医療機関や心理士などの専門家と一緒に進めることをおすすめします。

悪夢ケア(IRT)とは

IRT(イメージ・リハーサル・セラピー)は、 「怖い夢のストーリーを、起きているときに少し書き換えておく」 技法です。 書き換えは「現実的であること」よりも、 「自分が少し安心できる展開になっていること」を優先します。

夢そのものと戦うのではなく、 夢の「一番つらい瞬間」に、別の出口や守りを用意しておくイメージに近いかもしれません。 少しずつ繰り返すことで、悪夢の頻度や強さが和らぐと報告されています。

「悪夢を消す」のではなく、「悪夢に呑みこまれないための橋」をかける── それが IRT のイメージです。

基本ステップ(昼のうちに行うワーク)

以下は、自宅でできるシンプルな手順です。 1回で何も変わらなくてもかまいません。 「少しずつ怖さを弱めるための練習」として扱ってみてください。

1. 夢を選び、短く書き出す

ハッピーエンドである必要はありません。 「そこまで怖くないところで終わる」「安全地帯に移動する」だけでも十分です。

2. 自分を守るためのルール

書き終えた後は、温かい飲み物を一口飲む、 窓を開けて深呼吸するなど、 「ワークはここで終わり」と体にも伝える合図を入れてあげると安心が残りやすくなります。

夜にできるセルフケアのプロトコル

1. 就寝前の準備

自然療法でととのえる悪夢ケア(バッチフラワー)

夜のセルフケアに加えて、フラワーエッセンスで 恐怖や不安の“質”をやわらかくする方法があります。 バッチフラワーから、悪夢に特化した 3 本を厳選しました。

バッチは夜に数滴飲むか、少量を水に垂らして枕元に置くだけでも 心が静まり、夢の感情がやわらぐ人が多い自然療法です。 霊的な悪夢に悩む方は、悪夢ケア(祓い編) も参考にしてください。

                                        

2. 安心の象徴をそばに置く

無意識は、ときに「形」や「象徴」を通して安心を受け取りやすいと言われます。 眠る場所に、小さな「守り」のモチーフを置いてみます。

特別なものでなくてかまいません。 あなた自身が「これがあると少しホッとする」と思えるものが、いちばんの守りになります。

専門家に相談したほうがよいサイン

次のような状態が続いているときは、 一人で抱え込まず、医師や臨床心理士などの専門家に相談することを強くおすすめします。

心を守ることは、「全部自分だけでなんとかする」ことと同じではありません。 信頼できる人や専門家と一緒に、夜を少しずつ安全な場所に変えていくことも、 大切な選択肢のひとつです。